医院ブログ

2020/12/26

アライナー矯正に関する神戸新聞の記事について

皆さんこんにちは、姫路駅徒歩2分の姫路はま矯正歯科 院長の濱です。2020年も12月終盤になり今年も残りわずかです。今年はコロナウイルス感染症の流行で非常に落ち着かない1年でした。皆さん気を使って過ごされたと思いますが、ここ1ヶ月の感染者数の急増は非常に厳しい状況です。年末年始は出歩かず家で過ごすのがこれ以上事態を悪化させない方法なのでしょう。とにかく我慢ですね。

今週の月曜日に神戸新聞でアライナー矯正治療に関する記事が掲載されていました。詳しくはページの下に新聞の切抜きを貼り付けていますが、内容としてはアライナー矯正治療でトラブルが続発しているとの事でした。記事にあるように確かに最近は多種のアライナー矯正治療がリリースされており、中には低価格の物も存在しています。そして歯科医師であれば誰でもそのアライナーを用いて矯正歯科治療を行うことが可能です。矯正治療の経験が少ない(中には1度も行ったことが無い)歯科医師がアライナー企業の主催する講習会に参加し安易に治療を開始してトラブルになっている事も良く聞きます。1番重要なのはアライナー矯正治療には限界があり、その限界を超えては治療を行うことが出来ないという事です。装置の種類、治療の手順、治療の方法、それを患者さん個々の骨格や歯牙の配列状況をよく分析してアライナー矯正に向いているかどうかを歯科医師が判断しなくてはいけません。そのような事はアライナー企業の講習会では教えてもらえませんし、教えてもらったところですぐには理解できないでしょう。基本的な矯正治療に関する教育を大学や研修期間で長い時間をかけて修得しなくて分析・診断力は養われないのです。良く医局の先輩に言われたのが「矯正は診断が9割だ」という事です、診断が正しければ結果はついてくるが、間違った診断をしてしまうとリカバリーする事はほぼ不可能なのです。アライナー矯正に適しているか診断するのは担当する歯科医師です、決してアライナー企業ではないのです。安易に安価だから、目立たないからという宣伝文句に飛びついてしまうとリカバリーすることが出来ない状態になってしまいます。

2020年のブログの更新は今回で最後です。2021年が皆様にとって良き1年であるよう心からお祈り申し上げます。

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