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2025/11/27

外科矯正は怖くない?手術のリスク・術後の生活・通院期間まとめ

こんにちは。姫路はま矯正歯科院長の濱です。今回は「外科矯正」について詳しくご紹介します。
顎の位置や大きさに大きなズレがある場合、矯正治療だけでは理想的な噛み合わせや口元の改善が難しく、顎の骨自体を外科的に移動する「外科矯正(顎変形症治療)」が選択肢に入ってきます。

外科矯正という言葉を聞くと、「大変そう…」「手術が怖い」といった印象を持たれる方も多いです。しかし、機能面・審美面ともに大きな改善が期待できる治療でもあります。

ここでは外科矯正の メリットデメリット、そして患者様からよくいただく Q&A をまとめて解説していきます。


外科矯正のメリット

1. 顎のズレを根本から改善できる

通常の矯正治療では歯を動かすだけですが、外科矯正では顎の骨格から改善できます。
そのため、

  • 噛み合わせの機能改善

  • 顔貌の大きな変化(左右差の改善・しゃくれ/受け口の改善)

といった根本的な治療が可能です。

見た目のコンプレックスが解消され、明るく笑えるようになったという患者様も多くおられます。

2. 機能面の改善(発音・咀嚼・顎関節症)

顎の位置が正しくなることで、

  • 食事がしやすくなる

  • 発音が改善する

  • 顎関節への負担が減る

といった生活面での大きなメリットがあります。

3. QOL(生活の質)が向上する

コンプレックスから解放されることで、メンタル面のプラス効果が大きいのも特徴です。
「自信が持てるようになった」とお話しされる方もたくさんいらっしゃいます。


外科矯正のデメリット

治療効果が大きい分、やはり負担も小さくありません。ここでは代表的なデメリットをご紹介します。

1. 治療期間が長い

術前矯正だけで 約2〜2年半
手術後にも 約1年の術後矯正
さらに保定期間が必要です。

総治療期間としては 3年以上 かかることも珍しくありません。

2. 入院・手術が必要

病院によって異なりますが、

  • 入院期間:1週間〜10日ほど

  • 全身麻酔による手術

  • 術中に出血が多い場合は貯血が必要なこともある

仕事や学校のスケジュール調整が必要になります。

3. 術後の腫れや麻痺などの副作用

骨を切る手術であるため、

  • 顔の腫れ(親知らずとは比べ物にならないほど)

  • 一時的な知覚麻痺(下唇・顎先などの感覚が鈍い)

  • 開口障害(口が開きにくい)

といった症状が出ることがあります。
多くは時間の経過とともに改善しますが、残存の可能性もゼロではありません。

4. 受けられる医療機関が限られる

外科矯正は高度な知識と技術が必要です。
矯正医・口腔外科医ともに経験豊富な医師のもとで治療を受けることが重要です。


よくある質問(Q&A)

Q1. 保険は適用される?

条件を満たせば適用されます。

  • 顎変形症と診断されていること

  • 日常生活に支障が生じていること

  • 厚生労働省の認可施設で治療すること

※見た目改善だけが目的の場合は保険適用されません。

Q2. 手術を受ける場所は?

多くの場合、

  • 大学病院などの大規模な病院

  • 口腔外科医が専門的に在籍している医療機関

で行われます。
手術症例数が多い病院で受けられることを推奨します。

Q3. 装置は選べる?

保険適用の場合は マルチブラケット装置(表側矯正) のみです。

  • 裏側矯正(舌側矯正)

  • マウスピース矯正

保険適用外 のため選べません。

Q4. 手術は何歳から可能?

顎の成長が止まってからが原則です。

性別 目安年齢
女性 約17歳以降
男性 約18歳以降

成長途中で手術を行うと、その後の成長で再びズレるリスクがあります。

Q5. 転院する場合は?

保険治療の場合、認可施設であれば 引き続き治療可能
自由診療の場合は費用が変更となるので要確認です。


外科矯正は適応の見極めが重要

外科矯正は大掛かりな治療ですが、
噛み合わせや顔貌の大きな改善が期待できます。

大切なのは

  • そもそも外科矯正の適応か?

  • どの程度の改善ができるのか?

  • 後戻りのリスクはどうか?

  • 医師の経験は十分か?

――こうした点をカウンセリングでしっかり確認することです。

治療方法に迷っている場合は、セカンドオピニオンも積極的に利用しながら、納得のいく治療方針をじっくり選びましょう。

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